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心房細動のカテーテルアブレーションについて

心房細動ってどんな病気?

正常な心臓は安静時には1分間に60−80回のペースで規則正しく収縮しています(正常洞調律)。しかしこの規則的な心拍動が乱れた状態を不整脈といい、心房細動とはその代表的な不整脈です。

原因の多くは加齢で、70歳以上の5~10%の方が心房細動だといわれています。
また、高血圧や肥満、アルコールの多飲、睡眠時無呼吸なども関連しているとも言われています。
心房が1分間に300~600回もふるえるため、結果として脈がバラバラになり、脈が速くなることが多くなります。
動悸、息切れ、失神、胸の違和感といった症状で診断されることもありますが、無症状の方も多く健康診断などで発見されたり、また脳梗塞で病院に搬送され初めて心房細動を指摘される方もいらっしゃいます。
心房細動は動悸や心臓のポンプ機能を低下しうるといった心臓の症状のみならず、大きな脳梗塞の原因となり得る不整脈なのです。

心房細動の治療

心房細動の治療は二本柱です。脳梗塞の予防と不整脈の治療です。

脳梗塞の予防

 心房細動によって起こる脳梗塞を心原性脳塞栓症といいます。
これは心房細動では心房が細かく震えている状態なので心房のポンプ機能が十分発揮されず、血液が滞り血栓を形成しやすくなります。そのため血栓予防のために抗凝固薬といった血液をサラサラにする薬の有効性が示されています。
特に高血圧、糖尿病、心臓の機能低下、75歳以上の高齢、脳梗塞の既往、の方々はより危険性が高まります。
また、血栓は持続性心房細動の方だけではなく、発作性心房細動の方でも同様に予防が必要です。

脳梗塞の予防薬は、古くからあるワルファリンのほかに、ダビガトラン(プラザキサ)、リバーロキサバン(イグザレルト)、アピキサバン(エリキュース)、エドキサバン(リクシアナ)の4種の新しい抗凝固薬が発売されています。

不整脈の治療

 心房細動の治療の目的の一つは症状をとることにあります。
動悸・息切れ・易疲労感の改善を目標にした治療が行われます。
非不整脈専門的な治療では薬物治療に限られ、心拍数をコントロールする薬や不整脈になりにくくする薬(抗不整脈薬)を使用します。
しかしこう言った薬物治療では十分な効果が得られないこともあり、最近では不整脈の根治治療(カテーテルアブレーション)がめざましい発展を遂げています。

頻脈なのに、症状のない、または少ない人がいます。こうした人では、いつの間にか心臓の機能が低下していることがありますので、症状がないからといって安心できず、症状のある場合同様、しっかりとした治療が必要になります。

注意していただきたいのは、心房細動が長く続くと、数年から十数年かけて徐々に左房が大きくなってしまうことです。
一般に左房の直径が50ミリメートル以上になると、アブレーション治療の成功率が低下すると言われています。ですから、根治を希望される方は、あまり左房が大きくならない前に治療を考えた方がいいでしょう。

カテーテルアブレーションとは

 カテーテルアブレーションは足の付け根や頚部の血管から直径2ミリメートル程度の細いカテーテルを心臓に挿入し、カテーテル先端から高周波という特殊な電流を心臓の筋肉に流し、不整脈の発生源を焼灼・治療するという方法です。

心房細動では肺から左心房に還流する肺静脈という血管から主に不整脈が出てきます。
この肺静脈が左心房につながる部分に熱を加えて、肺静脈からの異常な電気を心臓に伝わらないようにするというのが、心房細動のカテーテルアブレーション治療です。
これを肺静脈隔離と言います。
肺静脈隔離術ではカテーテルを数ミリ間隔で安定かつ正確に操作することが重要で、技術経験のみならずカテーテルのナビゲーションシステムも治療成功の一因となります。
施設や方法によって差はありますが,発作性心房細動であれば1回の治療で70~80%,心房細動が再発してしまっても2回目までの治療を行うことで80~90%近い成功率で行えるようになりつつあります。
カテーテルアブレーションは静脈麻酔(点滴による麻酔)を使用して、眠っていただいている間に治療を行っています。
 アブレーションはは術後安静6時間ほど必要ですが、翌日には歩行も可能になるなど患者さんへの負担も軽い治療です。
しかしながら,心臓の中に長時間カテーテルを挿入する手技でもあり,脳梗塞や心タンポナーデや食道損傷などの合併症も非常に少ないながら知られています。
一部の高度専門治療者たちにしか行えず広く普及する治療にはなっていないのが現状ですが,当院はそれが施行可能な施設であり、術者は非常に数多くの症例を経験しております。合併症最小限に抑えることに努めています。
心房細動のアブレーションについてのご質問なども 心房細動・不整脈専門外来 で行っております。

CARTO UNIVU の使用

CARTO UNIVU
 




一度レントゲン撮像をした画像を機材にとりこ込む事で再度のレントゲン透視を使用せずにカテーテル操作が可能です。
また、カテーテルの3次元的位置を正確に記録する事でより有効な通電が可能となります。
CARTO UNIVU
正面像





食道合併症予防とした食道造影も表示可能で、留置したカテーテルの位置もレントゲン透視なく確認が可能です 
CARTO UNIVU
背面像
 




レントゲン透視がなくてもカテーテルが心臓にどの程度の力で接触しているかが1g単位で判断可能です。(図の矢印表示)
接触している力を正確に把握する事が治療成績・安全性にも大きく関係します。

当院の最新使用機器(北海道初導入 CARTO UNIVU)

  当院では2016年6月よりカテーテルアブレーションを開始し、2016年9月より最新機材(CARTO UNIVU) を北海道に初導入して治療を行っています。
この機材の利点は被曝線量の軽減で大幅に被曝線量・被曝時間を軽減できています。
当院では発作性心房細動で10分程度、持続性心房細動15分程の被曝時間で、手術時間は発作性心房細動では2-2.5時間、持続性心房細動では3-3.5時間で行っています。入院期間は4-6日程度になります。

当院での成績

 2016 .6月から開始(7か月間の成績)

症例数 75例(平均年齢 66歳)
  • 心房細動 60例
    •  発作性心房細動 40例
    •  持続性心房細動 20例
  • 心房粗動 3例
  • 発作性上室性頻拍症 8例
  • 心室性期外収縮・非持続性心室頻拍 4例